5月3日午後4時半、新宿アルタ前に私たちは集い、緊急事態宣言の延長や、この事態を利用した憲法改悪に断固反対して、デモ行進をおこないました。
 アルタ前で諸団体・個人がスピーチした後、およそ150名が新宿駅を一周するデモをおこないました。また「改憲反対共同宣言」(末尾参照。PDF版はここをクリック)を配布しました。

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5・3改憲反対共同宣言

「緊急事態宣言」反対! 安倍は犠牲を民衆に押しつけるな!
命を脅かすな! 生活を破壊するな! 民衆の「安心・安全」を保障しろ!
誤った感染対策を謝罪しろ! 希望するものに検査を受けさせろ!
人権を制限するな! 差別排外主義反対! 治安強化反対!
改憲反対! コロナを改憲の口実にするな! 世界の民衆と共に生き抜き、反撃しよう!

 4月7日、安倍首相は改正インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を7都道府県を対象に発出し、4月16日には全国に対象を拡大した。これに伴い、様々なレベルの外出「自粛」や休業「要請」が行われている。繁華街を通行する人に警察官が職務質問を行なうといった威嚇まで行われだした。休業要請に応じない事業者の名を晒すといったバッシングも進められている。差別排外主義の扇動につながる特定業種への狙い撃ちも目立つ。外出者、休業要請に応じない事業者、他地域からの来訪者などを密告する動きも出てきた。そうした雰囲気を利用しつつ、安倍政権は、感染対策失政を認めて謝罪することもなく、「緊急事態宣言」延長を決定する暴挙を行った。改正インフルエンザ等対策特措法をより強権化する改悪すら目論んでいる。EUなどが「出口」戦略を模索する中で、失政を隠す安倍の姿は異様であり、極めて危うい。
 休業要請の一方、補償は後回しにされており、しかも全く不十分だ。広範な事業者が経営難に陥っている。解雇・一時帰休も拡大するばかりだ。真っ先に切り捨てられているのは非正規労働者である。野宿労働者は、ネットカフェの休業などで、居場所を奪われている。1人10万円給付など付け焼刃の対応しかなされておらず、所得・家賃・居場所の保障は後回しで、不十分なものでしかない。
 一方、医療労働者は危険に晒されながら労働強化を強いられている。必要な医療措置が受けられない命の選別も露わになってきた。医療以外でも、休むに休めない業種での労働強化は深刻だ。テレワークという名の労働強化も広がっており、休校長期化で、子どもたちは教育を受ける権利を奪われたままだ。これらは、新自由主義的政策によって医療・保健・福祉を破壊し、感染症対策を怠ってきた政府の失政のツケを民衆に押しつけるものに他ならない。
 「自粛」の波は、感染対策を理由とした会館など使用規制とあいまって、様々な政治・社会運動にも及んでいる。だが、安倍政権は、攻撃の「自粛」などしていない。辺野古新基地建設を強行し続け、設計変更申請まで行った。南西諸島における自衛隊増強を続け、中東派兵も継続されたままだ。自衛隊の隊舎や移動手段は「三密」の典型だが、「自粛」することなく内外を移動している。自衛隊でも米軍でも感染者が出たが、日米共同演習は行われている。補正予算が成立したが、2020年度予算は防衛費5兆3000億円をコロナ対策に回す組み換えを行うことすらなく、そのまま執行される。加えて自衛隊は、コロナ危機を利用して自治体に連絡員を送り込むなど、緊急事態対処態勢構築の地歩を固めつつある。
 さらに安倍政権は、不安感が広がる中でより強力な措置の発動を求める世論を追い風に、緊急事態条項追加改憲の機会を窺い、国会軽視の姿勢も露わにしている。その先にあるのは、9条破壊と緊急事態条項追加の明文改憲による民主主義の否定だ。私たちはコロナを口実とした改憲予行演習を許すわけにはいかない。安倍の暴走は絶対に許さない。
「緊急事態」下であるからこそ、異議申立ての声を強くあげることが求められる。様々な方法を駆使して、連帯を創りだし、感染自主防衛はもとより、共に生き抜き、反撃しよう!

以上